2009年01月13日

映像で社会と対話する

後期には2年生向けの、映像制作の専門クラスを担当しています。ことしは10月末に、放送局のカメラマンにもクラスにお越しいただき、映像で伝えたいものに迫るためのカメラワークの要点をおしえていただきました。(興味のある方はこちらへhttp://centre.cocolog-nifty.com/media/2008/11/post-4a1d.html

ajim.jpgこのクラスでは、いままでの先輩達は「横川のまちおこし」や、「mixiを事例にしたオンラインコミュニティの光と影」、「宮島の鹿に見る、人間と動物の共存問題」など、社会で話題になっているテーマのうち、自分達の目で現地で直接話を聞き、直に映像におさめるためにさまざまな事例に深いレベルで触れることで問題の本質を理解し、「これって実は、マスコミが報じている切り口のようには、簡単に結論づけられないものなのではないか」と疑問に思ったことを違う視点から問題提起するかたちで作品を作ってきました。というのも、「これまでにカメラ操作や編集など学んできましたが、それらの映像文法というのは、映像という表現方法でチームで協力して、さまざまな情報をああでもない、こうでもない、と自分達の伝えたいただ一つの結論を伝えるため。英会話と同じく、発音が正しくても内容がなければ、相手の心を動かすことは出来ません。だから、2年間の総決算のつもりで作品を作ってください」と最初に言っているせいかもしれません。

今回もabso1-1.jpgやはりテーマを決めるまでがいちばん大変でしたが、結局みんなが投票で決めたテーマは「日本abso6.jpg学生支援機構の奨学金 返還滞納者急増問題の裏にあるもの」。昨年以降、世界を襲っている経済環境の悪化が奨学金の返済を難しくしている、というのはもちろんあるのですが、それ以前から滞納者は急増していました。その理由はなぜなのか。さまざまなデータを収集し、奨学金利用者にインタビューを行いました。また、支援機構が発表した、2010年より、3か月以上滞納した利用者を、信用情報機関である「全国銀行個人信用情報センター」に通報するというペナルティ措置についての意見を、現在返済している方やこれから返済する奨学金利用者たちにインタビューしていました。

abso5.jpgabso4.jpgインタビューを見る限り、この奨学金をそっくり学費に当てている、という学生も多く、制度そのものが大学進学を可能にしている現状がある以上、滞納額が莫大になり、奨学金制度が回らなくなるような状況になっては大変です。存続のために、インタビューから見えてきた問題点をまとめています。いろいろ調べたデータや協力していただいたインタビューのうち、どの要素を取捨選択し、どのように伝えれば、問題点への具体的な提言になるのか。視聴者の共感を得るために、映像ならではのインパクトを持たせる工夫など凝らしながら、あと2回の授業で編集を終わらせなければなりません。映像チェックをしているディレクターも編集者も、カメラマンもそれぞれのイメージを共有し、それぞれの持ち場で努力しています。これまでに培ってきたリサーチ力、メディア表現力、すべての経験をフル活用して、説得力のある作品になるよう、最後の頑張りを期待しています♪
posted by 林 晶子 at 07:00| 林ゼミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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