2009年01月20日

日本の広告費

出版不況差し替え.jpg大学は後期の授業がほぼ終わり、補講、レポート提出、定期テスト準備の時期に入っています。今日20日の昼下がりはうらうらとした穏やかな冬日です。研究室で4年生の卒論のにらめっこに飽いてブログに向かうことにしました。


 先日の日本経済新聞(1月16日付)に気になるニュースが載っていました。広告代理店大手、博報堂DYホールディングスの主要3社の昨年4〜12月の単独売上高の合計値が前年同期比5%減だったというニュースです。主要3社とは博報堂、大広、読売広告社です。

 この傾向は、もう一つの巨大広告代理店、電通も同じです。同社も昨年4〜12月の単独売上を前年比7%減と発表しています。

 
 景気の浮き沈みの影響を直接に受ける広告費は、常に対前年で上がったり、下がったりを繰り返します。

 しかし、2004年に日本経済の回復基調を受け4年ぶりに前年を上回ってからは2007年まで連続して増加してきました(電通調査)。それが2008年で途切れる可能性が大きいのです。

 
 電通は昨年の年初、2008年の日本の広告費を101・7%程度と予想していました。米国経済の減速に伴う世界経済の成長鈍化を懸念しながら、北京オリンピック、洞爺湖サミットなどがプラス要因となって積極的な広告出稿が期待されると予想していたのです。

 
 ところが昨年秋から予想をはるかに上回る規模の「世界同時不況」です。広告費が激減したのは当然です。この影響をもろに被っているのが、いわゆるマスコミ4媒体と呼ばれるテレビ、新聞、雑誌、ラジオです。いずれも規模の大小を問わず激浪の中、木の葉のように揺られています。雑誌は昨年から相次いで廃刊、休刊が続いています。新聞、テレビもメディア再編の中で、企業としての生き残りに必死です。

 
 メディア業界の再編は、景気だけでなくインターネット、携帯電話の普及によってメディアの構造自体が大きく変わってきていることの方が重要です。不況の中にあってもインターネット・携帯電話向け広告費は対前年で伸びています。

 
 メディア学科に学ぶ私たちとすれば、現在のこの状況に眼を凝らしておく必要があります。メディアの基本が権力を監視するジャーナリズムにあるのは間違いありません。しかし、そのジャーナリズムを守るためにもメディア業界の動向をきちんと把握しておかねばと思うからです。

  (写真は『未曾有の苦境 出版界の徹底研究』を掲載した『創』2月号)

posted by 小野 増平 at 22:46| 小野ゼミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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